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Wednesday, 30 October

The Office という人気のBBCコメディが、最近ときどき21世紀のフォルティ・タワーズと言われたりしています。といっても、The Office はある会社の日常の光景を描いた、ドキュメンタリーのフォーマットを完全に逆手に取ったパスティーシュで、クラシックなシットコム形態であるフォルティ・タワーズとの共通点はあまりなく、強いて言えばボスの性格がフォルティさんぽいということと、見ていると考え抜かれた非常にクレバーな構成であるという印象を受ける点くらいです。作者兼主演のリッキー・ジャーヴァイスはあるインタビューで、フォルティ・タワーズと比べられることにつき、「問題は、向こうは30年経った今でも人口に膾炙しているが、こちらは30年後にどうなっているかはまったくわからないことだ」と言っていました。

と、フォルティ・タワーズの再放送を見ながら思い出していたところです。今週はThe Builders。個人的にこれがいちばんスキな話なので(2番目は最終回のBasil The Rat)、もうDVDがすり切れて薄くなり向こう側が透けて見えるほど見ているにもかかわらず、

・ マニュエルが横抱きで運ばれているのを見てもまったく動じていない少佐がかっこいいなあとか、
・ カウンターでスタッブスとオライリーについて話しているとき、お金をやりとりしているフォルティさんとシビルさんの動きが実に細かいなあとか(セリフではひとこともお金のことに触れていないのに)、
・ 帽子を二つかぶって出て行くフォルティさんがかわいいなあとか、
・ ポリーの絵を一発でフォルティさんだと理解するマニュエルは審美眼があるなあとか、
・ しつこくかかってくる電話に "Yes, yes, yes!" と答えるマニュエルの口調はなにげでフォルティさんそのものだよなあとか、
・ オライリー氏と電話中マニュエルが「おはようございまーす!」と明るくやってきて、そのとき "I beg your pardon?" と、そして"One moment please" と言うフォルティさんは超コワイよなあとか、
・ シビルさんの死人も目を覚ますような「バジルっ!!!!」恫喝がすばらしい。とか、
・ フォルティさんに金庫を投げつけ傘でぶん殴ることができるのはやっぱりこのひとしかいないよなあとか考えながら、

うきうき再見していました。

つくづく思います。よくぞフォルティ・タワーズは12話で終わってくれたと。いや妙な話ですが、BBCの場合、人気が出たシットコムがあると平気で10年くらい続けさせようとするんです。最たるものがOnly Fools And Horses で、このシットコムはほぼ同じメンバーでかれこれ20年くらいシリーズと特番と映画で続いています。確かにこれは寅さんが面白いごとくとても面白い。しかしやはり、フォルティ・タワーズは話もキャラクターもみな強烈でありながらこうきっぱりと12回であったからこそ、薄められることがなく、こっちに余韻と想像の余地を残し、今でもこうしてプライムタイムの再放送に耐えているのだなあと。

お話変わりまして。サンセット大通り様主催の、ジョークサイトの管理人に訊く100の質問に答えてみました。ご興味おありでしたらどうぞこちらへ。→

 


 

Sunday, 27 October (10月30日付記: この日以降2日間この背景を全面の壁紙に貼っていました)

頁をお間違えになったわけでは決してございません。よろしければどうぞご一緒に。


♪はっぴばーすでーとぅゆー
  はっぴばーすでーとぅゆー
  はっぴばーすでーとぅゆー
  はっぴばーすでー でぃあ じょーんー
  はっぴばーすでーとぅゆー♪

というわけでいっちょぱあっと行きましょう。もう無礼講で。だから今日は後ほど、日記も含め五月雨式にもうちょっと更新予定です。

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そののち@
 
トップの写真を替えてみました。素晴らしい一枚です。だからジョンはやめられないのです。

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そののちA (このへんからちょっと日付的にあやしくなってくるけどどさくさにまぎれて続行)

長いことのさがしものだった、ジョンゲスト出演@88年7月のデヴィッド・レターマン・ショウのビデオをいいタイミングで入手しました。めでたさひとしおです。以前ある方にその部分だけダビングして頂いたものを見たことはありましたが、番組全編のオリジナルが欲しかった。何故かと言うと、ジョンがパンを食うから。というのはえーと、UK英語のまわりくどさについて語っていたジョンが

「例えば何かを取ってほしいとき、我々は『そこのトーストを取って下さい』と率直には決して言わない。その場合まず最初に謝る。『大変申し訳ない』。で、『大変申し訳ないのですが、まことにお手数をおかけして恐縮と存じますがお手近のトーストなんかをご親切にもこちらにお回し頂くというようなことをお願い申し上げてもひどくご迷惑ということはなくご都合はよろしいでありましょうか』と続く」
 
レターマン
「トーストですか。はい(と焼けたトーストを一枚渡す。)まだあったかいですよ」
 
ジョン 「(受け取り)あー、何か乗せるものはないかな、例えば葉巻なんかいいかと (レターマン氏バターとジャム瓶を渡す。ジョン、バターとジャムの塊を塗りつけながら)そういえば、我々は動物愛護精神が発達していることで有名な国の国民だが、それは実はもはやある種の強迫観念になりつつあって心の奥底ではみな何かがひどく間違っていると感じている、だからそれを解消するために年に一日『国民の動物虐待の日』という祝日が設けられていて、その日我々は日がなトビネズミを十字架にはりつけたり、牛やオウムを盛大に爆破したりする(しゃべりながらトーストを食べている)」

「オウムを爆破しますか」

「それからアルマジロも爆破する」

「アルマジロですか。ところでトーストはどうです」

「まことに結構」

ずっとこんなふうなデタラメ(でも時々非常に真実)を真面目な顔で饒舌に述べているジョンがむちゃむちゃ面白い。でも何故どこからともなく突然パンが出てくるのかが不思議だったのです。

このたび番組最初のレターマン氏の説明を聞きようやくその謎が解けました。いわく、この番組はこの直前放映第1000回を迎え、その記念にスポンサーのジェネラル・モーターズ社がレターマン氏にくれたのが、トースター1個だったそうです。レターマンさん感動し、今回スタジオにそのトースターと巨大なパン袋を持ちこみ、司会業のかたわら片端からそれを焼いてはゲストと観客のみんなに食パンを配る仕事をしていたという。でもおかげでパンにバターを塗るジョンという珍しい光景が見られました。しかもその手つきが優雅に英人的でよいのです。

(日本人は左手に食パンを持ち空中でバターを塗りますが、英人はパンを皿またはテーブルに置き、左手で上から固定して、右手のナイフで押さえつけるようにして塗りこみます。箸・茶碗文化とナイフ・フォーク文化の違いです。)

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そののちB (もはや日付など忘れて三が日までかまわず続行)
日頃拝見しているサイトを集めて、つつしんでリンク頁をあげさせて頂きました。拙サイトをつくってからほぼ1年、今までなかったというのがまったくもってナニなんですが、なにはともあれ皆様には勝手に大変お世話になっておりますm(_ _)m。

ゲストブックに Palin's Travels のことをお書きくださったトコ塚さん、それから以前OTRcat(ISIRTAのmp3ディスク販売サイト)を教えて下さった詰めさん、どうもありがとうございました。両方ともさっそく、お二方のサイトもろともそのリンク頁にいけどりにさせて頂いております。

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そののちC  (意外とこの壁紙はわたしに似合うわ定着させてしまおうかしらとやばい考えを抱き始めている)
サハラ第三回の個人的◎: 日にあぶられる摂氏56度の砂漠のただなか、引き立てられる一列のラクダのわきを、砂に足を取られつつそれでもさくさく着実に歩くマイケルの、シャツの背中に見える大きな汗の染み。今回のマイケルは砂埃よけのターバンにくるまれ、ずっとラクダと一緒に砂漠を歩いていました。砂砂砂の非情なしかし清潔な世界に囲まれるうち、アラビアのT. H. ロレンスがそうであったように、ちと精神的分野に立ち入りそうになっていました。

ゲストブックのかなさん、ようこそいらっしゃいませ。そしておめでとうございます。よかったですねえ〜。わざわざこの辺境サイトのさらに奥地に足を運んでお知らせにいらしてくださるとは、それだけでも嬉しさが伝わってくるようです。でもかなさんはマイケルのために来UKされたのでしょうか?もしそうなのなら、その心意気は是非とも見習わせて頂かなければなりません。いやその。

さて。
26日にマイケル&ロジャー・ミルズ@シェフィールド国際ドキュメンタリーフィルムフェスティバルへ行ったときのできごとです。
(一体何度マイケルイベントに行けば気が済むのだというごツッコミ、今回にかぎり黙って耐えてお受けいたします。はい。)

土曜日の朝9時半という妙な時間に始まるイベントでした。だから会場に向かい歩いていても、まだ街はがらんとしてました。

チケットの受け取り場所がシェフィールド駅前の映画館だったので、てっきりそこで行われると思っていたら、カウンターのおにいちゃんが「場所はここじゃなくてシェフィールド・ハラム大学の講堂だよ。こっから歩いて10分くらい、ここを出て左に行ってこう行ってどうこうどうこう」とおっしゃる。

そこを出て左に行ったら案の定よくわからなくなり、でもまわりに誰もいないのでそこらを徘徊しうろたえていました。しばらくしてようやく人の気配が後ろから近づいてきたので案内を請おうと「あのー」と振り向いたら、

その人はマイケルでした。

わたくし振り向いたカタチのまま塩柱のロトの奥さんのように固まり斧で切り倒される木のごとくそのまま真横に倒れました。倒れている日本人のわきをとことこ通り過ぎてゆくマイケルをわたくしは上目づかいに見送るだけでした。

その来た方向をかんがみるに、おそらくマイケルは電車でシェフィールド駅につきそのまま歩いてきたのだと思われます。突然マイケルパート2。もう心臓に悪すぎます。こんな心臓に悪いことは、ぜひ今後とも経験したい。

ところでいつの間にかマイケルの話題になっておりますが、あまり深く理由を考えずにこのままジョンの誕生日記念日記を終えようと思います。来年もよろしくジョン。好きな言葉が「毒を食らわば」の管理人より。♪I'll still be sending you a birthday greetings, I'll still need you, I'll still feed you, when you're sixty-four〜♪ (フェードアウト)

(かなさんへ追伸:
ジョンが載っていたTV本って、えっ?? あったんですかそんなものがっ??? なんてこった、わたくしどうやら見落としてしまっていたようです。どうぞ詳細を教えて下さい。さもないとジョンにアストン・マーチン標準装備のよくしなる木の枝でしばかれてしまいます。いやしばかれてみたくないわけでは決してないのですがまそれはそれとして)

 


Wednesday, 23 October

サハラ第二回放送の◎ : 35時間かかる予定の電車がさらに途中で10時間遅れ、かなりよれて朝5時にようやくたどりついた目的地の駅で、うるさく「あんたどっから来たんだいオイ」と話しかけてくる現地人に、Oh I don’t know, not a f***in’ clue!と答えるマイケル。マイケルの口からFワードが出てこようとは。どきどきしちゃいました。その場面のナレーションでマイケルは、「正直言ってこのときのぼくは確かに疲れきっていた」と言い訳していました。
 
さて、図書館でRadio Times のバックナンバーをひたすらめくるというアナログかつ地味な調査の結果、フォルティ・タワーズは2年から3年周期で再放送されているということがわかっております。おりますっていうか。ま、とにかく、前回は2000年の秋だったので、2年経つしそろそろじゃないのかなあーと思っていたところ。
 
祝! 本日23日水曜日からまたしても、もう何回目になるのか見当もつかない再放映開始です。しかもBBC1の夜8時半からという大変よいスロットです。わたくし思わずコトホギの舞いを舞ってしまいました。もちろんもうDVD盤がすり切れ薄っぺらくなるほど見ているフォルティさんですが、そこはそれ、めでたいもんはめでたいのだ踊らせてくれ。これで、むこう12週間生きる気力もわいてこようというもんです。わあい。
 
ってことはしかし、衝撃の初ジョン体験からもこれで2年経つということになるわけで。そうか(遠い目)。以来なんというか、それまでの生涯のどの部分よりももんのすごく濃ゆい、炎の2年間を送らせて頂きました。その者黒きコートを纏いて、ドアの内側に看板のあるペット屋に降りたつべし。華麗なるOLを装いしある管理人の人生を力づくで強制横スクロール移動せしめ、ついにそいつを案の定の地に導かん。
(ラストシーン : 返却しようとしたオームの触手にからめとられ簀巻きにされて彼方に運ばれ消えていくプラリーン氏。)
(エンディングテーマ :  ハズレ加減がジョンかと思ったら安田成美。)
 
とまとまって終わってしまうほど、管理人はやわでは実は全然ありませぬ。ナウシカだってここからさらに複雑怪奇な展開を見せたのはご承知のとおりです。というわけでこのたび、そのホノヲの2年間生活中でもワンノブきわめつけのお話、ドゥーン城訪問記をアップしました。相変わらず長いので、お茶でも飲みながらお腰をお据えのうえどうぞ。今さらながら、よく行ったよなああんなとこまで、と他人事のように感心しております。長生きはしてみるもんです。おつきあい下さった、最近拙日記中でだんだん重要なツッコミ役を担うようになりつつあるN嬢さん、本当にどうもありがとうございます。次回はぜひチュニジアへ。

  


 

Friday, 18 October

今映画を見に行くと、もれなく来月20日公開新007の予告編がついてきます。しかも新Qと007がふたりであやしい一室に閉じこもり、あやしい道具でなにやらあやしいことをしているシーンつきの、いいのかこれを18禁にしなくてとつぶやきたくなるゴーカ版です。(←いや実際Qと007はそうしているのでありまして、わたしは嘘は書いておりませぬ。) わたくしそのせいで、肝心の映画がさっぱりアタマに入らず大変困りました。映画が終わっても何食わぬ顔でそこに居残り、次の回の始めの007予告編だけもう一度、マバタキもせずドライアイ涙を流しながら拝見してきたのは申し上げるまでもございません。というのはマバタキをすると出番約4.7秒のQちゃんを見逃してしまう可能性があったからなんですが。

その予告編は007公式サイトで見られます。派手なサイトです。「えーい動けこのぽんこつぱそ」とわがキカイをびしびし叱咤激励しながら見ております。→ www.jamesbond.com
このサイトで以前、元Qの故デズモンド・リュウェーリン氏のご子息と新Qジョンが撮影現場でご対面、ご子息ジョンを「An absolute gentleman」と激賞、という撮影日記を読んだ記憶があるんですが、今どうしても発見できません。削除されたのか。んなわけはないとは思いますが (いや待てよ、なにしろあやしいのだ。もう何もかも。) どなたか見つけた方、どうか埋没地点の地図にバツ印をつけてわたしにお送り下さいませんでしょうか。

それから、ロンドンはサイエンス・ミュージアムでジェームズ・ボンド展という心躍る展示会が行なわれておりまして、そしてそこの一角にQのラボが再現されているそうです。→
そうかここでジョンとピアースが、とあやしい視点でじろじろ見てくる予定です。フォルティ・タワーズみたいに、セットが特注ジョン仕様になっていたりして。今後はもはや、テムズ川南岸に立つほんもののMI6ですら、「わー、あやしいお役所だなあ」というわたしの低レベルのツッコミをまぬがれることはできないでしょう。こんなにあやしいお役所の、身長6フィート5のものすごく目立つひみつ科学者エージェントのために血税をおさめなければならないとは、ああなんて英国人生とは素晴らしいのでしょうか。

(フォルティ・タワーズをよく見ると、全体のセットがジョンにあわせてひとまわり高く作られていることがわかります。特にカウンター背後の棚。あの一番上の段は、マニュエルやポリーには、踏み台とかハシゴとかジョンでも持ってこないかぎり到底届かない高さです。)

     


 

Thursday, 17 October

昨日のマイケルサイン会@ケンブリッジでのできごとをひとつ。
 
予定時刻の1時間半前に会場のウォーターストーンズ書店に行って、さてではそろそろ本買って待ってよう、とサハラを抱えてレジに並んでいたら、いきなり表からマイケルが入ってきました。本棚の整理をしていた店員のおにいちゃんに、「えーと、ぼく今日ここでサインをすることになってるんだけど」と言っているのが聞こえました。おにいちゃん泡くって「は?え?あああそそそうですねええーと」とあたふたしていました。すると奥の方から一段階上役そうな女性が慌てて飛んで出てきて、「ようこそマイケルさん〜、さささこちらへ」と握手をしたその手を引っぱるようにして連れて行き、マイケルは裏へと消えていきました。わずか2分間ほどのできごとでした。

こういうお店の場合、裏の方にヴィジター用の出入口があり、ゲストはそこから出入りすることになっているのだと思いますが。まさか本人が表から入って来ようとは。わたくし控え目に言って、腰抜けるほど驚きました。だってぼっと突っ立ってたら突然マイケルが視界に入って来るという。予期せぬマイケル心臓に悪い。でも、もう一度心臓に悪い出会いがしたい。と、思いは千々に乱れております。
 
   


 

Tuesday, 15 October

サハラを見ながら思いました。ある年齢から上の英人男性にだけ少しずつ残っている古きよき英人男性的な点をあつめて、セーターを着せて肩掛け鞄を持たせたら、きっとマイケルになるなと。最後の善き英人のひとりマイケル・ペイリン氏が、ちょこっと初老にさしかかり、紺の丸襟セーター姿で黒鞄を肩にしょって、サハラ砂漠にぽつんと影を落としながら南へ南へとさくさく歩いて行く。その後ろ姿はなんというか、たとえば満開の桜を見たときに思わず日本人のなかにわき起こるあの感じ、あれをある種のイギリス人の中に起こすに違いないと思うのです。うまく説明できませんが。

第一回放送の個人的◎: モロッコ(だったかな)の国境の掘っ立て小屋のような検問所で手続きを終え、「ありがとう」と愛想よく手を振りながら外に一歩踏みだしたとたん、砂漠の横突風にびゅっとあおられ、バンザイのポーズで我々の視界から消えるマイケル。

  


Sunday, 13 October

BBCコメディカテゴリにて、 パイソン映画ミュージカル舞台化、か? というとっても気になるニュウス発見。→

ザ・プロデューサーズ@ブロードウェイの大成功に続け、みたいなことが書かれてますが、プロデューサーズはもともと舞台向きの話であるという点で有利だったんじゃないかと。でもブライアン@ウェストエンドならジーザス・クライスト・スーパースターみたいで意外といけるかも。ジーザス・クライスト・トリックスターでも可。この際、音楽はサー・アンドリュー・ロイド・ウェーバーに「♪め〜〜〜もり〜〜〜〜〜〜♪(古い)」的にいっちょ盛り上げてもらって。その後劇団四季で日本上演もアリか。
 
しかし、
 
仮にブライアンミュージカル(あるいはホリグレ)が実現したとして、わたくしには、レッジ(または百人隊長、黒騎士、ランスロット)が歌を歌っている光景がどうしても想像できません。それは、スノーボードに興ずるチベット人を想像するよりわたくしのアタマに余ります。もはやキャスティングがどうとかいう以前の問題です。

さて今日はもうすぐサハラ放映です。だから部屋を掃除などしつついそいそしております。ふふ。

 


 

Friday, 11 October

ジョージ・ハリソン追悼ライブチケット争奪戦、玉砕。朝9時からの時報と同時に無限とも思える回数リダイヤルを押しつづけ10時半にようやくつながり、「もしもしもしもしジョージチケットプリーズぅぅぅ」とさけぶわたしをさえぎるように線のむこうのお姉さまのたのしげな声、「う〜りき〜れ〜でぇ〜す。をほほほほほほほ」(泣)

しかしいまどき電話発売のみって、あんたできたばっかの頃のチケットぴあかい!麹町の公衆電話からならつながりやすいっつー出どこの定かでない噂だけをたよりに、がっこなどかっサボり倒し総武線に乗って東京までぺたぺた出てって、朝10時の時報の瞬間から半蔵門のぴあ本社前のボックスを占領しテレカの束握りしめて泣きながら電話かけてた過去をいやでも思い出させられたじゃねえかあオウ!もちろん携帯電話はベータのデッキくらいでかくて一般庶民はあんなもんはすぐに滅びると信じてたいい時代の話だ、それにあのころの電話にはなあ、リダイヤルなんて便利な機能はついちゃいなかったんだよ (泣)(泣)(泣)(号泣)

わざわざゲストブックに足をお運びくださりこのチケット発売詳細をお書きくださったトコ塚さま、ありがとうございました。五日とろろ美味しうございました。管理人はもう走れません。世をはかなんだ元管理人は今、市川市指定家庭用可燃ゴミ袋にごそごそもぐりこみオーブンがあたたまるのを待っております。

しかし、

蛇の道はパイソンということわざのとーり、

まだ最高裁的救いはある。それは、 ダのつく自由業の皆様方面 からひとすじの光とともにやって来るのだ。当日、ロイヤル・アルバート・ホールのまわりをうろつきつつぎりぎりまでダのつく自由業の皆様と「なんだよ手前1枚400ポンドってのはオウ!」と礼儀正しく交渉しているわたくしの姿が今から走馬灯のように脳裏をよぎります。

ちくそう、今日はマイケルのサイン会@ロンドンに行ってきたという夢のように美しいお話を語ろうと思っていたのに。いや、でも、マイケルの話題はこんなヤンキーに襲撃されたタラのような荒れたココロ状態で書いてはいけない。管理人は今この荒野を踏みしめ、力強く「アタシはもう二度とパイソンビンボウはしない!」と右のコブシと左のかじりかけの泥つき生赤大根を振り上げつつ誓ったところです。

それにしても、マイケル(溶)。ああああああああああなんてなんてなんてチャーミングなおぢさまなのでしょうマイケル(崩)。芯からの素敵さがにじみ出てくるような(壊)。ジョンの気持ちがようやくわかりました(瓦解)(融点)(液化)(くにゃくにゃ)。
   


  

Monday, 7 October

9月15日に行なわれたミリガン追悼イベントが、おとといBBCで放映されました。わたくし録画はしましたがまだ見てはおりませんのです。

で、昨日ちと用があり会社に電話をかけた。休日出勤中の同僚がそれに出た。

「もしもし」
「おうakkoか。ぶわははははははははははははははは。あんたゆんべテレビに出てただろ」

ゑ?^^;

たしかにビッグ・ブラザーの如きBBCのカメラ様がわたしの座っていたあたりを右往左往うおさおしていたのは事実であるが。

「なんのことですか。わたしにはさっぱり理解できませんが」
「わははははははははあんたがスパイク・ミリガン知ってるとは知らなかった。現役では見たことないだろうに」
「なんのお話ですか。誰ですかスパイク・ミリガンって。よいこのわたしはそんな人全然知りませんわ」
「けけけけけけけ駄目だよしらばくれたって。あんた黒いセーター着てただろ(そのとおりである。)どうやってあそこに入ったんだ」
「…………… うう。どうやってって、チケット買ったんですよ。当然じゃないですか」
「当然か? あまりそうとは思えないが。でも楽しそうだったなああんた」
「楽しかったのは本当です確かに。テリJ様がなにしろ。え、いやいや、であのー、誰か他の人に話しましたかそれ」
「え?いや、しゃべってはいないが」
「そうですか。いや別に悪いことしたわけではないのですが、ワタクシの性格上、そのへんはわれわれの間だけの話にしてくださると非常にありがたい」
「ふーん。まあいいや、そう頼まれるんなら。で、今日はどうしたんだい」
「えーと、今日はそこに某さんも出勤していると思うんですが、ちと某さんに確認したいことがありまして」
「わかった、じゃ呼んでやるから待ってろ」

彼は受話器を置き大声で叫んだ。

「某ー!akkoから電話だー!それからやつに『ゆうべテレビで見たぞ』って言ってやってくれー!あははははははははは」

某さん「もしもし。今なんかテレビがどうとか言ってたがあれはなんなんだ」
わたし「あー… ^^;;;)」

素晴らしい同僚に囲まれてわたくしは毎日幸せでございます。それこそもう、涙が出てくるくらいに(泣)

  


 

Friday, 4 October

1日↓最後にちらと書いたジョン不足問題についてわたくし考えました。最近急にこの問題に焦点が当たり始めた理由は、ロンドンにいるテリJとマイケル(と、ブライトンにいるキャロル)には、辛抱強く待っていればお目もじできる機会が確実に訪れるからである、とこのごろの経験から気づかされたからにほかなりません。

まったく人間の欲望にはかぎりがないもんです。当初、あたしここでかわいらしく私淑しているだけでいいのそうよ日陰の女でもいいのよ、とテレサ・テンのようにつつましやかなジョン専だったわたくしは、いつの間にこのような「あーここにジョンさえいれば…」と、レットと結婚していながらしぶとくアシュレのことを考えているスカーレットのような人間になってしまったのでしょうか。
(いえこれは、ジョンが実はアシュレのようなぼんくらであるという意味では決してありませんが。)

ロンドンに根を下ろしているマイケルやテリJを拝見するたびに、あーもー、ジョンにもここにいてほしいんだよーーーーと思えてなりません。しかしいつかも書いたとおり、わたくしのばやい、生まれた地を離れ異国に住みたがる人々に向かい帰ってこいとか偉そうに言える立場にはあまりないのも事実です。どうすれば。そうだ、いい方法がある。

 

第127回TFJCオフのお知らせ (注: TFJCオフは何回やろうとも永遠に第127回です。)

  集合場所  バッキンガム宮殿前
 
  日時     女王様のご予定を調査し追ってご連絡
 
  内容     女王様が入城される瞬間、全員で馬車の前に身を投げ出し、ジョンへのOBE授与を直訴。       

 

これで帰ってこずにはおられまいジョン。
しかし問題は、仮に女王様がその気になられたところで、「なんか元パイソンに勲章あげろってさ」「えーと、誰だっけ」「パイソンの中で勲章ったら、最近よく見るあの人だろう」と、マイケルに行ってしまいかねないことです。(いえ、「しまいかねない」というのは悪い言葉のあやです。ちかごろマイケルは旅行作家としてとても人気者で好感度120%です。この調子だと、ひいき目ぬきにして、ほんとにサーになるかもしれません。)それに大体、女王様は馬車には乗らない。完全防弾・防音の黒塗りのロールスかなんかでしょうから、身を投げ出してもそのままヒキ殺される可能性大です。

だからそんな塩狩峠のような非現実的な案はともかく (もっとも、尊い犠牲になってくださる方は引き続き募集中ですが)。

実は、つべこべ言わずに自分から出向け。それがいやしくもジョン専を名乗るうえでの当然のつとめだろう。と、最近某方面からごツッコミをいただきまして。え?当然なの?それに出向けったって、そんないきあたりばったりに行ったってあれでしょ、アメリカは広い。休みの日にきったねえカッコして買いもんにでかけたときに限って上司にスーパーでばったり出会っちまう、てなこんなえげれすの僻地とはわけが違う。

なに?それが特定できる?どーゆーことだい。なんだって。うん。ジョンが。ニューヨーク州コーネル大学の名誉教授みたいなことやってる。ああ聞いたことあるな。スコットランドのセント・アンドリューズ大でも大昔やってたな確か。聖アンドリューズも面白いがっこうだよな、ジョンを顧問に据えたり今年は王子様を入学させてみたりな。だからなんでも今、聖アンドリューズへ留学希望のおなごが飯田橋のブリティッシュ・カウンシルにウンカのように群れなして押しよせてるっつーな。あたしゃ「王子様と同じがっこに留学して、で、どうしようってんだいお嬢さん」とツッコミたくってうずうずしてるんだが。

え?あそうそう、コーネル大学がどうした。そろそろ今年度の講義予定が決まり始めてる?でもめりけんの大学だって10月からだろ、で、1年のカリキュラムってのは最初から全部決まってるんじゃ。なに。正式な講義ではなく。いわゆるパブリック・レクチャーの予定。 …ふーん、なるほどねえ。で何故あたしに今そんなことを。ジョンのはもう終わっただろ、えーとおととしだったっけ?一般向けのスロットで講義して。 …へ? なに? …あー。なるほどねえ。そうなのかい。ジョンの名前がねえ、今年もそのスロットにまた入ってるの。来年始めくらいに一般向けに講義の予定だっての。へーえ。そりゃーなんだな。まったくご苦労なことだなあ。 …なに、名誉教授の任期は来年度で切れる。だからこれが最後の機会かもしれないと。 …いやいや、教えてくれてどうもありがとうよ、覚えておくよ。 

…ばか言っちゃいけませんよ。だいたい講義内容がわかんないってんじゃ話になんないよ。あたしゃ嫌ですよ、紐育まで行ってサルの話されるの。サルならまだいいよ、最近あの旦那は哲学と宗教と心理学の中間くらいの妙な学問に凝ってるらしいじゃないですか。テキストとして読んでるって本をあたしも読んだ、つか眺めたことがあるけどね、これがもうあたしには一言一句たりとも解読できないんですよ。あれを理解できるってのはよくも悪くも普通の頭脳じゃないな。そういう話されても、そんな日本語でですら考えたこともないような話題についていけるわけは。

…え?いや、だから、これはたとえばの話ですたとえばの。ね?それ以外の講義だったら行くのかって、そういう言葉尻をとらまえるようなつまんないツッコミはおよし。もういいかなあたしは忙しいんだよ。なにしろ嘘競演が。いいから離しなさい、こらしがみつくんじゃない、あたしゃ忙しいんだってば。確かにブライトンのテリJイベントには有給取って行きましたよ、でもそれとこれとは事情が違うんだよ事情が。だめだその豚貯金箱に触るんじゃない、その中身はこの冬ハワイに行こうと思って必死でためた1ペニー玉なんだから。いーじゃないかハワイに行きたいんだあたしは。伝染るんですのかわうそ君に負けないくらいハワイに一度でいいから行ってみたいんだよ。もうハワイなんて呼び捨てたら失礼だよ、おハワイ様だよ。12階のシービュー部屋のバルコニーで籐椅子に座って、吹きぬける常夏色の風と一緒にトロピカルランデブー、とか地球の歩き方の表紙みたいなわけのわかんないポエムをつぶやいてみたいんだよ。バニヤンベランダのテラスで、ブランチとかいう聞こえだけはいい遅いメシだらだら食って、赤とか青とかかき氷にかけるやつみたいな毒々しい色の傘かぶった甘い酒飲んでみたいんだよ。そういう普通のOLみたいなことたまにはやったってバチは当たらないだろうが。こらやめなさい、後ろから羽交い絞めにするんじゃない。息が息ができなっんがんぐ

…げほげほげほ。確かにハワイと聞くと逆上する癖がありますがねあたしには、ちったあ手加減してくれまったく。で、まあ、そりゃそうだ。話はわかる。ジョンには色々世話になったよ確かに。つっても向こうにとっちゃ世話なんかした覚えはこれっぽっちもないわけだが。あんだよ。何してやったりってな顔してんだよ。それにあれだよ、どっちかってえとあたしが世話してんだよよく考えると。だって結局あたしがあんだけ貢いだのがまわりまわって旦那の生活費になってんだろ。ツバメみたいなもんだな、ずいぶんトウのたったでかいツバメだけどな。え? …そりゃあね、そりゃ、行きたくないと言ったら嘘になりますよ。えーそーですとも、そりゃ、行けるもんなら行きますよ、いくらでも。サルだって妙な学問だってなんだってかまいませんよ。大西洋にタライで漕ぎ出してでも行きますよあたくしは。ほら、だから、そこで鬼の首取ったように勝ち誇った顔するんじゃない。

なんだって。そう言うと思ったから。もうコーネル大学に詳細を問い合わせてあるってのか。あらー、そりゃずいぶん手回しのいい話だな。返事は?まだ?一応もっかい見ておいで、ここはメールすら遅配される国だからな。おお、来てるか。どれどれ。

 

Date: 2002年某月某日
To:  akko 
From: キャサリン@コーネル大学
Re: プロフェッサー・クリーズの公開講義について

前略
お問い合わせありがとう。でも残念ながら、詳しい予定はまだ決まっていません。もう少し後で連絡をまたもらえれば、詳細をお伝えできると思います。お待ちしています。

それにしてもあなた相当なジョン・クリーズ・ファンですね。

かしこ
担当のキャサリン   

 

ひゃーなんてこったおい、指摘されてるよ。どうしたらいいんだ。でもねいいかい、あたしは行くとは言っていないよ。ただ行ければいいなあと他人事のようにお星様にお願いをしているだけですよ。それからくどいようだが、おハワイ様のトロピカルドリームだって忘れちゃいないよ。なにしろシービューポエムの野望があるんだよポエムの。そこんとこよろしくね。それに大体、この頁、一体誰とこんなふうにうだうだしゃべってるんだよあたしってば。

  
※ジョンが読んでる妙な学問のテキストとは、
Maurice Nicoll: Psychological Commentaries on the Teaching of Gurdjieff & Ouspensky
です。堂々全6巻。 → 

 


 

Tuesday, 1 October

プログラムの表紙。スタッフの人はこのTシャツを着ているのをNさんが目撃。ただし販売はされていなかった。ピーター・クック師匠の追悼チャリティライブ@プリンス・オブ・ウェールズ・シアター@9月29日から帰って参りました。
とってもたのしいひとときでございました。

会場は現在「フル・モンティ」がロングランを続けている劇場です。1日だけこのイベントが入っていました。だから、外の看板も写真も全部フル・モンティのまんま。一瞬「ほんとにここでやるのか」と不安になってしまいましたが、ちゃんとやってました。
宣伝は(わたしの知るかぎりでは)それほどしていないのに、チケットは完売です。すごく人が入っていました。

しかし残念なことに、出演者に若干の変更があったようです。始まる前にプログラムの名前をたどりながら、「メル・スミスの名がない!サンジーヴ・バスカーがないぃぃぃっ!!!」と俊寛のようにさけんでしまいました。ちくしょう、サンジーヴーーーー。

詳しい内容については、誠に勝手ながらかぜさんの掲示板のutamaruさんの書きこみにお譲りさせていただければ幸いです。
(直リンクご容赦 → 
わたくしはそのスキマを縫うようによしなしごとを書きとめておこうと思います。

 

いちばん最初にニール・イネスが出て歌い、続けてデヴィッド・フロスト氏が出てきてこの催しの主旨につき少し話をして、すると照明が落ち、暗い舞台でざわざわと動きがあり素早く小道具がセットされて人が出てくる気配がして、しばらくしてぱっと明かりが戻りました。そこには椅子が二脚あり、そしてマイケルとテリJが座っていました。
このとき思わず客席中からわあっと拍手があがりました。
この感じはかなりよいと思いました。
  

先日のミリガン師匠イベントにつづき今回もBBCのカメラが入っていました。しかしミリガンイベントが「公開録画」ぽく、構成の都合でときどき流れが止まったり、出演者はセリフをとちったら最初からやり直したりしていたのにひきかえ、こちらは場所もきちんとした劇場であるせいか、ライブとして最初から最後までひとまとまりにリズムよく流れていました。とちろうが忘れようがやり直しはなし。この違いは、今回の舞台監督がテリJであることに関係あるのでしょうか。

たとえば、グリフ・リーズ・ジョーンズとクライブ・アンダーソンが大列車強盗のスケッチを演じたとき、レポーター役のアンダーソン氏が笑ってどうしても続けられなくなってしまいました。するとすかさず警官のグリフがタイミングよく空気をつかまえ「ほらどうした、クライブ・アンダーソンみたいな退屈な口調で訊いてみろインタビュアー!」と突っこみ、クライブますます笑い、するとグリフこっちに向かい「大体大列車強盗なんていつの話題なんだー!正気かまったくオレたちはー!」と叫び、コメディのプロではないクライブは笑いが止まらないうえ受けようがなくて困っていました。

(ちなみにこれは1963年の有名な事件です。このスケッチの最初にある「大列車強盗とは列車が盗まれたのではない」というアイディアは、ISIRTAでもほぼそのまんま使用されていました。どっちが先かはよくわかりませんが。)
  

そのグリフは、ビリー・コノリー(映画『ミセス・ブラウン』でメジャーになったスタンダップのワイルドなおぢさん)と見まがう如き、長髪とぼーぼー髭生やしていました。何があったんだろう。かわいいお顔なのになんかもったいなくて。

デヴィッド・バディエルとジョナサン・ロスが、放送禁止用語ばしばしの超やばいデレク&クライヴスケッチを演じて大いに沸かせたあとに、出てきたフロスト氏がひとこと。

「ただ今のスケッチは、来週の「ソング・オブ・プレイズ」にてご覧になれます」

わたくしこれ個人的に一番ウケました。
 
(「ソング・オブ・プレイズ」はBBCの宗教関係番組です。そしてフロスト氏は敬虔なクリスチャンで、この番組にも出演したことがあります。)
  

休憩時間の会場。かわいいお嬢さんがたが、伝統的ないでたちでアイスを売りあるいている。

わたし 「じゃ、アホウドリってことで」
Nさん 「ウェハースつけてもらって」
わたし 「どうしてもそこから離れられないのねわたくしたち」
  

二部の最初にリック・マイヤルとエイド・エドモンドソンが出てきて、「わけのよくわからぬまま、裸のおねえちゃんが一杯出るぞという嘘に釣られクック追悼イベントに引っ張り出されてしまいうろたえるコメディアン」とでも言うべきシュールなスケッチを演じたときのこと。

リック 「とにかくここはピーター・クックを追悼するのだ、だからピーター・クックとデミ・ムーア(笑)の一番有名なスケッチを演じるのだ」

エイド 「わかったあれだな。よし。最初はオレがこうすると」

と一旦向き直り、架空のドアをノックして開けて左から入って来るエイドの右手が、肩の高さで何かを握りぶら下げている手つきになっている。

見ていたわたくしが

「あ、あれわっ」

と思った瞬間、

エイド 「ハローウ!このオウムを返品したいんだがーぁっ!」

客、大拍手。リック、「違うだろぉー!」。わたくし、「なんだそりゃー!でも違うそんなセリフは存在しないっ、最初の一行は『あい・うぃっしゅ・とぅ・れじすたー・あこんぷれいんっ』なんだ、おまけに立ち位置が反対だ、向かって右でカゴを持つのは左手で…」 

それにしてもこの人たちは最後までピーター・クックとデミ・ムーアと言いつづけていました。ダドリー氏の立場って一体。

ひとつくやしかったこと。
今年のエディンバラ・フリンジで大人気を博し、ペリエ・アウォードにもノミネートされた期待の星ジミー・カーが出たんです。この人のスタイルは、にこりともせず超きっついジョークをつぶやくようにぽつんぽつんと発する(そしてすごい大ウケする)というものなんですが。
それがひとことも聞き取れなかったのです。
まわり中がひーひー笑っているなか、「あれー、今のはどう面白かったのかなあー…」と考えているのはかなりさみしい異邦人でした。

元フットライツメンバーで、ぼちぼちラジオやテレビに出現しはじめているという若手、マーク・ワトソン君が紹介されました。クック氏や紹介するフロスト氏の40年以上後輩になるわけです。でもこう言っちゃなんですが、まったくケンブリッジっぽくないいまどきの若者で、Tシャツなんて着てて、「すみません、ちゃんとしたカッコしようにも金がないんです」などと言ってました。そして出身地ウェールズをねたにした話をかなり面白く聞かせてくれました。

フットライターがスタンダップ的なことをやるということになんとなく時代の流れを感じましたが、でもきちんとこっちに出てくる語りで、なかなか有望。翔びそうなルーキー。走れ青田買い。

ところで「あの」スケッチはいつ出るのかな。誰がやるのかなと思っていたら、フロスト氏の
「この2人以外に誰があの名作を再現できると言うのでしょうか」
という前置きとともに、
アンガス・ディートンとドン・ジョリーによる「片足のターザン」(とわたしは勝手に呼んでいる)が演じられました。アンガスがクック役です。

それを見て思った。わたしはアンガスが非常に好きである。One Foot In The Graveだってたまに出てくるアンガス目当てに見てたようなもんだ。
しかし、やっぱりあの「あなたの右足は素晴らしい。この役にぴったりの右足だ。最初見たときにすぐそう思った、『なんてこの役にふさわしい右足だ』と。その右足につき私は何も異存はない」というセリフは、クック氏の低いよく通る声とあの口調じゃないと面白くないのだと。ああちくしょう、死んじゃいかんピーター。フットライツに新しく入って来たクック青年が演じるのを初めて見たとき、ジョン・バードは、「今オレは世界で一番面白い男を発見した」と驚愕して走り出し、会う人ごとにしゃべりまわったんだそうだ。そういう人間ではなくては。と考えながら、わたしは「うーむ」とつぶやきました。
  

終了後、3時間以上大いに笑っていた人々は、まだほかほかあったまったままぞろぞろと出口を目指し、そして冷えこむロンドンの夜に三々五々散って行きます。わたくしはしかしそこで立ち止まりました。


「ねえN嬢さん」

「はい」

出待ちしていい?」

 

死にいたる真性ミーハー病のわたくしは、今までロック方面の人の出待ちや入り待ちをしたことが何回かあります。しかし音楽系出待ちに比べると、今回は人数がこじんまりとアトホームで、そして信じられないくらい警備がゆるいのが印象的でした。なにしろ、いくらもたたないうちに出演者がどんどん出てきて、サインを求めるファンと路上で立ち話をしたりしている。いいなあコメディって。ロックの方なんて、出待ちなんかしてようもんならゴミのように追い払われるんだよなあ…
  

感慨にふけっている場合ではない。もう、路上は目移りしてしまうくらい大変なことになっている。

グリフ・リーズ・ジョーンズ。
小道具で使っていたウクレレを抱えたまま出てきて、そのへんをうろうろしながらファンからファンへと渡り歩き楽しそうにしゃべっている。と思ったら、歩いて行ってしまった。地下鉄で帰るんだろうか。とてもいい人に違いない。

ジョナサン・ロス。
実はこの方、こないだデヴィッド・ボウイのライブに雇われDJをやりに来たときには、会場にオープンのジャガーで『ハーイ!待たせたねぇ君たち!』みたいな感じで乗りつけてきた。しかしボウイの入り待ちをしていた人たちは露骨に『ちっ、ジョナサンかよ』みたいな反応で、ジョナサン上げた手と笑顔が固まっていた。でも今回はかわいい女の子に取り囲まれて嬉しそうだ。

ニール・イネス。
自分で楽器運んで出てきて、車に積みこんでは戻ってきてまた運びと、忙しそうで声がかけられない。誰か手伝う人はいないのかと思っていたら、車に乗り込み風のように去って行ってしまった。

アンガス・ディートン。
「わーいアンガスだあ。あたしあの方大好きなん、だってときどきジョンに超そっくりなんだもん」
「もはやそういう基準でしか人を判断できないんですね」

デヴィッド・フロスト氏。
いつのまにか出てきて寒空の下、ぽつんと人待ち顔で立っている。いいのかサーだというのに。と思ったら、ファンからサインを頼まれている。さし出されたのが66年のフロスト・レポートのLPで、「ほー、これはまた…」などと受取って裏表を返しながらつぶやいているのが聞こえる。

そしてっ。
マイケル様が出てきたっ。
わあああマイケルだあっどうしようっっとうろたえていると、あっと言う間にファンの人垣ができて姿が見えなくなった。やはりたいした人気だ。そこを砕氷船のように根性でかきわけつつスキマから、

「すみませんお邪魔しますマイケルさん。素晴らしいステージをどうもありがとうございました。どうかわたくしにもサインを下さいませんか」

マイケル「かまわないよ(さらさら)。これ、なつかしいね。何十年前になるかな」
 
(わたくしこのときのためにとっておきのパイソン写真を抱えて行ったのです)
 
「1970年の写真だと聞いています。大好きでいつも額に入れてるんですが今日ははがして持って来ました。ありがとうございました宝物にし…」

ここでわたしは人垣にはじき出された。その後マイケルはやや急いでいる様子で、足早にレスター・スクエア方面に去って行ってしまいました。さようならマイケル。サイン会でまたお会いできることを祈ります。

そしてっ。
テリJ様。
やはりさすがに人気があり、手に手にパイソン物件を握りしめるファンがわっと集合した。そこを図々しくもまたかきわけて、
「すみませんお邪魔しますテリーさん。素晴らしいステージをどうもありがとうございました。どうかわたくしにもサインを下さいませんか」
「サイン?いいよもちろん (さらさら)」
「またお会いできて嬉しいです。実は以前にもサインをいただきにあがったことが…」
「え?あーそうだ、ブライトンにいたねえきみ」
「えっ。ごごご記憶でっ。ひあー」
  

その後。
「しかしなんだなあ」
「なんです」
「テリJはとても愛想のいい人だ。他の人たちと比べてもきわだっていた」
「ええ」
「それからあのお年の殿御にこう言っていいのかどうかよくわからないが、非常にかわいいと思う。ふかふかしていてまるでぬいぐるみのようだ。テリJぬいぐるみ。縫い目つき」
「そうですね」
「あのさあ」
「なんです」
「もういい。あたしほんとにテリJに転んでやる。ジョンのばかっ。もう知らないっ、断りもなくアメリカなんかに行っちゃってっ。ことわざにもあるだろう、遠くのジョンよりも近くのテリーと」
「それテリJにすごい失礼じゃないですか」
「理屈はともかく言いたいことはわかってもらえるだろう。ジョンは遠くにありて思うものではないのだ。やはり近くば寄って目にも見ると」

このジョン不足問題に関してはなんとかしましょう、そのうち。
つってどうすればいいのか全然考えないで書いておりますが。