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Slots of Monty Python's Flying Circus (1969 - 1974)
「空飛ぶモンティ・パイソン」初放映時時間枠


Source: Radio Times (RT) @大英図書館

1969年の秋に英国公共放送(BBC)上に出現した「空飛ぶモンティ・パイソン」の、第1シリーズから最終第4シリーズ、各13エピソード(第4シリーズは6エピソード)の放映日、曜日、放映時刻の一覧です。放送開始当初には日曜日の放送終了直前という枠に入れられ優遇されているとはとても言いがたかったパイソンが、人々に次第に認知されていく過程を示してくれます。
この楽しい調査のアイディアを下さった木下靖さんに感謝します。

 

第1シリーズ 1969 - 70年 / 日曜日 / BBC1

1.  10月5日   10.55pm  "Whither Canada" 
2.  10月12日   11.05pm  "Sex and Violence"
3.  10月19日   10.45pm  "How to recognise different types of trees from quite a long way away"
4.  10月26日  11.10pm  "Owl Streching Time"
5.  11月16日  10.45pm  "Man's crisis of identity in the latter half of the 20th century"
6.  11月23日    9.45pm  (サブタイトル表記なし)
7.  11月30日   11.15pm  "You're no fun anymore"
8.  12月7日     10.45pm  (サブタイトル表記なし、以下同)
9.  12月14日   10.55pm 
10.  12月21日  11.10pm
11.  12月28日  11.25pm
12.   1月4日    11.15pm 
13.   1月11日   11.10pm


N.B.   (番号は上記エピソード番号に対応する。第2シリーズ以下も同様)

sikaku 
各回番組表にも、各回エピソードのエンディングロールと同じように conceived, written and performed by 〜 と書かれています。これは74年の最終回までそのままです。

sikaku 1.  このシリーズは日曜日の放送終了直前の枠に入っています。(パイソンの後10分間天気予報があり、放送終了。ただし第6話を除く。)このスロットについて同週のRTに "Will Mr Monty Python collect £200?" という記事があります。
番組欄の「今日の新番組」コラムに Month Python's Flying Circus として
紹介されているのは、第2エピソードの『ネズミ問題』の、しかもキャロル・クリーヴランドの写真です。こちらを参照

sikaku 6.  この週からタイトルの横に「カラー」と表示されるようになっています。また、この週のみ、パイソンの後に75分間の”OMNIBUS” という番組が入っています。


 

第2シリーズ  1970年 / 火曜日 / BBC1

1.  9月15日   10.10pm
2.  9月22日   10.10pm
3.  9月29日   10.10pm
4.  10月20日  10.10pm
5.  10月27日  10.00pm
6.  11月3日   10.10pm 
7.  11月10日  10.10pm
8.  11月17日  10.10pm
9.  11月24日  10.10pm
10.  12月1日  10.10pm
11.  12月8日  10.10pm
12.  12月15日 10.10pm
13.  12月21日 10.10pm


N.B.
sikaku サブタイトルは表記されていません。

sikaku 一番最後の番組ではなくなっています。パイソンの後は、ニュース、他番組2本、天気予報が続き、放送終了は午前0時です。

sikaku 
1. 題名横に "The award-winning programme starts a new series tonight" とあるので、第1シリーズが何かの賞を受賞したことがわかります。

sikaku 
5. この回のみ午後10時ちょうどの開始です。

sikaku 
6.  この回の出演者欄にはマイケルの名前がありません。


 

第3シリーズ  1972 - 73年 / 木曜日 / BBC1
1.  10月19日 10.15pm
2.  10月26日 10.15pm
3.  11月2日    10.15pm
4.  11月9日    10.15pm
5.  11月16日  10.15pm
6.  11月23日  10.15pm
7.  11月30日  10.15pm
8.  12月7日    10.15pm
9.  12月14日   10.15pm
10.  12月21日 10.15pm
11.  未確認
12.  1月11日   10.15pm
13.  1月18日   10.15pm



N.B.

sikaku このシリーズから、番組欄のタイトル下によくギリアムアニメの写真が載るようになっています。ただし第1−第4シリーズを通じて、第1シリーズ初回のキャロルを除きメンバーの写真は一度も載っていません。

sikaku 
1.   この週の番組欄には、アンヨの写真とともにテリーGのコメントが載っています。
"Living in the real world is a terrible thing," says cartoon animator Terry Gilliam. 'You think if you're reasonably nice to people, they'll be reasonably nice back. It doesn't work out like that - there's always a great big boot ready to come and squash you flat."

sikaku 11.  28日は同じスロットに「トム・ジョーンズクリスマススペシャル」が入っていて休みです。

sikaku 
11.  大英図書館のRT蔵書は72年12月30日-73年1月5日号が欠落しているため1月4日は未確認です。

sikaku 
13.   同日8時からジョンがシャーロック・ホームズ役で出演している "Elementary, My Dear Watson"がBBC1で放映されています。番組欄には、「今日の注目」としてそのホームズドラマのあらすじと写真が掲載されています。その週のRT(13-19 Jan 1973)にジョンのインタビューが載っていますが、主にこのソロプロジェクトについてであり、パイソンについてはほとんど言及していません。

 

第4シリーズ  1974年 / 木曜日 / BBC2

1.  10月31日 9.00pm
2.  11月7日  9.00pm
3.  11月14日 9.00pm
4.  11月21日 9.00pm
5.  11月28日 9.00pm
6.  12月5日  9.00pm


N.B.

sikaku 
ジョンがパイソン・チームから脱退した影響か、番組名がFlying Circus抜きのMonty Python になり、放映局がBBC2になりました。

sikaku 放送開始直前のRT(74年10月17-23日号)に載った次号の予告:
"Those anarchic, surreal, disgusting, zany Monty Python people return to BBC2 on Thursday. To celebrate, Russel Miller interviews the four sillies Chapman, Idle, Jones and Palin along with cartoonist Gilliam (the begetter of our cover) to find out what they think they:re playing at (Cleese, off in search of fresh larch woods, won't be appearing.)"

sikaku 1. 放送開始週のRT(10月24-31日号)の表紙はギリアムアニメです。表紙のコピーは:
"Python's Flying :  Were the Montgolfier brothers the first ballonists? Was Louis XIV a Glaswegian? Should you vote Norwedian at the next election? Answers to these and other silly questions in Monty Python, Thursday BBC2 colour Page 6: Who are these people, anyway?"


sikaku 同号目次頁:
"What is new Month Python (page 6) series about? we asked Graham Chapman.'Concato's disease is in fact Polyserositis,' explains Chapman. 'And I must tell you of the picturesque town of Louvain about 19 miles from Brussels, a jumnle of quaint houses all with an air of aloofness..."

sikaku 上記P6にはグレアムのインタビュー、P7にペッパーポット扮装のメンバー(ジョンを除く)のカラー写真があります。

sikaku 6. 番組欄には最終回という表記は特にしていませんが、"Monty Python: In Vision tomorrow 10.40"とあります。これは、ジョンとエリックを除くメンバー4人が出演しパイソンについて語る番組だったようです。放映局はBBC2です。

 


N.B. その他

sikaku 
第1シリーズはよく時間が変動していますが、第2シリーズ以降は落ち着きます。日曜日→火曜日→木曜日、というのが「出世」なのかどうかはよくわかりませんが、時間帯は確実にメジャー化していったようです。

sikaku 第4シリーズ初回になってようやくRTが「モンティ・パイソンとは何者なのか?」という特集を組んでいるところを見ると、それまではパイソンはやはりメジャーになったとはいえ若者のサブ・カルチャーであって、一般には普及していなかったのだと思われます。

sikaku 当時の実際の番組表を眺めていたら、なぜ妙なサブタイトルがつけられていたかという理由がなんとなくわかりました。
 ある番組を製作するときには、視聴者に興味を持たせるため、内容への手がかりになるタイトルをつけるはずです。また観客も、番組タイトルと内容とはつながりがあるものだという前提で新聞や雑誌を眺めています。

 しかし、この ”Monty Python's Flying Circus" という言葉には意味や情報がまったく含まれていません。よってこの文字を目にすると、読み手の目は意味を求めてついサブタイトルを読んでしまいます。
するとそこには「木を見分ける方法」とか「遥かなるカナダ」とか「20世紀後半における男性のアイデンティティの危機」などと書いてあります。これはいかにもBBCの固い番組につけられていそうなサブタイトルです(「フクロウ伸張時間」はともかく。)そうするとそこで初めて読み手の頭に意味が定着して、本物の植物学、または地理、あるいは社会学の番組であるかのような錯覚が一瞬起こります。しかし同時に出演者欄にはコメディアンのジョン・クリーズの名前があり、結局どのような番組なのか想像することは難しく、読み手は混乱します。 (第1シリーズ開始当初はジョンが若手としてやや売れていたものの、他5人の名前は一般にはあまり知られていませんでした。)
 テレビの枠をはみ出し他メディア上での混乱を狙ったこの楽しい仕掛けは、まだパイソンの名前が知られる前、第1シリーズ初期に特に有効だったに違いありません。同シリーズの途中からサブタイトル表記がなくなるのもその効果が薄れてきたことに製作者側が気づいたからかもしれません。